WIMP〜励起状態が準安定なために、励起状態から低いエネルギー状態へ戻るのが遅れる場合がある

シンチレータ(英: scintillator)は、蛍光(シンチレーション、放射線に励起されることにより発光する特性[1])を示す物質の総称である。発光物質は入射粒子が衝突すると、そのエネルギーを吸収し発光する(すなわち、吸収したエネルギーを光の形で再放出する)。[注釈 1]励起状態が準安定なために、励起状態から低いエネルギー状態へ戻るのが遅れる場合があるが(必要な時間は物質によって、数ナノ秒から数時間と様々である)、このときの過程は、遷移の種類とそれに従う光子の波長によって、遅延蛍光または燐光(蓄光とも呼ばれる)のふたつの現象のうちどちらかひとつに相当する。

XMASS[1](エックスマス)とは、ダークマターの調査を目的として岐阜県飛騨市の旧神岡鉱山跡地の地下に建設された、東京大学宇宙線研究所の素粒子観測施設である[1]。

2014年9月、「XMASS-I」による高感度探索で、ダークマターの有力候補の1つだったSuper-WIMPのうち、電子の10分の1から5分の1(40keVから120keV)の軽い質量範囲のものについて、ダークマターである可能性が排除された[3][4][5]。

天文学においてWIMP (weakly interacting massive particles) は、電磁気的な相互作用をほとんど起こさず、電磁波では検出できない粒子からできている「冷たい暗黒物質」のこと。

コールドダークマター(英: cold dark matter; CDM)とは、運動エネルギーが質量エネルギーに比べて小さく、粒子の運動速度が遅い暗黒物質であり、宇宙の構造形成を説明するために仮説的に導入された物質である。冷たい暗黒物質[1](つめたいあんこくぶっしつ)とも呼ばれる。

コールドダークマターは、Λ-CDMモデルにおいて、宇宙の密度揺らぎを成長させ、宇宙の大規模構造に大きく関与したとされる[2]。SUSY粒子、ヒッグシーノ、アクシオン等の未発見の素粒子が候補として挙げられている[3]。

ヒグシーノは超対称性理論が予測するヒッグス粒子の超対称性パートナーであり、スピン1/2を持つフェルミオンである。 ヒグシーノはディラックフェルミオン型の質量項を持っているが、電弱対称性が破れるとビーノやウィーノと混合し、 ニュートラリーノと呼ばれる中性のマヨラナ粒子電荷を持つチャージーノと呼ばれるディラックフェルミオンを形成する。 超対称性粒子のうち最も質量の小さいものは最軽量超対称性粒子(LSP)と呼ばれるが、 このLSPがニュートラリーノのうちの1つである場合、ダークマターの有力候補となる。

アクシオン(英語: axion)、あるいはアキシオンとは、素粒子物理学において、強い相互作用を記述する量子色力学に関連してその存在が期待されている仮説上の未発見の素粒子である。