有理数体上定義される各楕円曲線がモジュラー形式に(付随する L-函数を保つように)翻訳することができることを示唆する(今ではモジュラー性定理となった)谷山・志村予想。バウム=コンヌ予想は、K-理論の同型予想として知られるほかの一連の予想の一つとなっている。

よく知られた例は、有理数体上定義される各楕円曲線がモジュラー形式に(付随する L-函数を保つように)翻訳することができることを示唆する(今ではモジュラー性定理となった)谷山・志村予想である。これを同型を以って同一視することは、厳密な意味をどう定めても、困難である。ある種の曲線が、(種数 1 の)楕円曲線にもモジュラー曲線にもなることは、予想が定式化される(1955年ごろ)には既に知られていた。この予想の驚くべき部分は、それが種数が 1 より大きい楕円曲線ヤコビアンの因子への拡張である。予想が明確に述べられる以前であれば、そのような有理因子が「十分に」存在することは恐らく尤もらしく思われなかったであろう。そして事実、表がそれを裏付けし始める1970年頃になるまで、数値的な証拠は省みられることは無かった。予想の一部、虚数乗法を持つ楕円曲線の場合については、1964年に志村によって証明されている。この予想は、それが一般に証明されるよりも何十年も前から、正しいと信じられていた。

実は、ラングランズプログラム(ラングランズ哲学)は、予想を統一する網に近い存在である。これは、保型形式の一般論はラングランズの導入したL-群によって統制されるということを実際に仮定する。ラングランズのL-群に関する「函手性原理」は、保型形式に関する既知の種類の「持ち上げ」(現在ではより広く保型表現論として研究される)についての非常に大きな説明的価値を持つ。この理論は、ある意味で谷山・志村予想に近い関係があるのだけれども、同予想とは実際には反対方向の操作であると理解されるべきものである。こちらは(非常に抽象的な)モチーフの圏に属する対象から始めて、保型形式の存在を要求する。

関連するほかの特徴的な点は、このラングランズのやり方が、(フーリエ級数としての楕円モジュラー函数と、モンスター群や他の散在群の表現との間の関係を示す)ムーンシャイン現象によって引き起こされた全体的な展開から距離を置くものであることである。ラングランズ哲学は、予兆されたものでもこの系統の研究に含まれうるものでもなかった。

十分な展開がされているとまではいえないが数学の広い範囲をカバーしているもう一つのケースとして、K-理論の一部である予想基底が挙げられる。今では長期にわたる問題となったバウム=コンヌ予想は、K-理論の同型予想として知られるほかの一連の予想の一つとなっている。その中にはファーレル=ジョーンズ予想やボスト予想などが含まれる。

これらの理論は以下のような概念を含む:

デカルト幾何学
微分積分学
複素解析
ガロア理論
エルランゲンプログラム
リー群
集合論
ヒルベルト空間
計算可能関数
特性類
ホモロジー代数
ホモトピー理論
グロタンディークのスキーム
ラングランズプログラム
非可換幾何学