難聴

火曜日。もうすでに課長からはほど遠いいつものパソコンの置かれた机の前に座ってただただ時間が過ぎ去るのを待っては変わり映えしない給料明細ばかりを見ていた。今日は火の雨が降った。傘は骨だけになった。りんごみたいに血だるまになって転げ回る同僚たち。

おしゃべりしては溢れる安心感。息詰まる脳溢血で死にそうな右目に壁をぶち破ってやりたい衝動はどこへやら。こころ満たされてく。耳が赤ちゃんみたいにガチャガチャを欲しがってるんだ。