「ブラックホールが移動している」ということ

ブラックホールが移動している」ということはこの宇宙と無相関ではないということだ。銀河の移流に合わせて、あるいはダークエネルギーコスモロジーに合わせて移動しているということ、つまり位置情報が相互作用している、ということは、まったく情報が失われているわけではないのだ。もしまったく情報が失われているなら、宇宙が膨張しても銀河団ダークマターの雲の形を変えても、まったくその場に居続けるということになるだろう。つまりは宇宙全体の幾何の形から、なんらかのブラックホールの作用は読み取れるということだ。宇宙全体の重力波天文学でも読み取れるかもしれないし、少なくとも宇宙全体の幾何の変形に合わせて移動していることは確かだ。あるいは作用のなさを読み取れるかもしれない。それはブラックホールによるミッシングマスであり、例えばそれがダークマターとして流れ出しているかもしれないし、ダークエネルギーとして放射されているかもしれない。いずれにせよブラックホールの中身のことはわからないのであるが、中身は事象の地平線、シュバルツシルト半径を越えたあたりから「ダークネット」となって宇宙全体を覆っていることだってある。だからブラックホールはダークネットとその相互作用をやりとりして3次元的な形を保ってられるのかもしれない。飲み込んで膨張していく。飲み込むものがなくなる。蒸発する。使い過ぎているエネルギーをどうにかしたい。賢くないかもしれないが作る過程を楽しみたい。カーみたいに見られてるからムダだとムダといわれる。人をカーと見てきたやつは自分の代数系をもたない。目が。もはや。銀なのだ。