ほんとうに自分が好きなもんだけを売る農協とかはどうだろうか?

ほんとにショップみたいなかんじで1本2本と80円とか70円とかで売ってくれるやつ。俺たちは「土地がない」とか「マンションに住んでいる」とか、地球全員分が作付けするような土地がないとか考えるんじゃなくて。そもそも[スケールメリット]で考えるからこそ腰に悪いような大量生産の話になっていくわけで、1本2本買っておいしかったらこんどは庭いっぱいに植えてみるとかすればいいわけで、はなから[スケール]のはなしをすること自体、異次元の重力に侵されているのだ。個人の嗜好の範囲を超えないことこそが重要なのであって、そもそも食べ物こそ個人の嗜好以外のなにものでもないのだ。庭いっぱいに植えたものをこんどはオートマチックにスカイアクションで育てようと思ったら、こんどはそのオートマチックなスカイアクションを個人の嗜好で作ればいいだけの話だ。畑自体をスカイアクションにするとか、重力に解し得ないものを月を2,3周周回軌道で回ってきたら育っている形にするとか、我々の好みの食い物はそもそも誰にも作り得るもんじゃない。蕪のマントルに横たえて…マントルを引き抜く。我々の目玉とは常にそんなもんで…眼とは白粉を塗ったそんなようなもの。白ダシで煮立てたお吸い物に…繊維が1つ2つ。今さら味わってみよう。ほぐれていく土の根のように。君が消えた。地中に根がつながっているとはおもしろい話だ。我々が知らないコミュニケーションをしているにちがいない。