判断がつく、というのが力が入るということ
最近、奈良公園で観光客が鹿を蹴る、という事態が発生したが、これに対して何らかの対応ができるか、ということが問題となる。
鹿はふつうにいる鹿だとしたら野生の鹿であり、誰のものでもないが、鳥獣は勝手に殺すことはできない。だがこの場合、鹿は誰の財産でもない。もし鹿が国や県なり公園の管理者の財産であれば、これは財産権に対する侵害であり、緊急避難や正当防衛といった形で侵害者あるいは別に侵害していない蹴った者を制止することができる。もしここで緊急避難を選択するならば、侵害された法益が制止しようとする法益を超えてはならない。せいぜいできるのは蹴ってる人を制止する程度であり、鹿には申し訳ないかもしれないが、動物が蹴られた程度と人がぶっ飛ばされた程度では人がぶっ飛ばされた程度の方が法益の侵害程度が重いので、現に危険な蹴ってる人を諭すように抑止するぐらいしかできない。