消防総務課と現場

消防総務課は夜遅くまで働く。現場は悲惨な死に目にあう。どちらも高エネルギーだけどその2つはまったく同じものだと言いたい。休みが欲しい。給料が欲しい。見つめても見つめても影が折り重なるだけ。あらゆるモチベーションが完全にトレードオフされているからこそ役所は成り立っている。人の役に立ちたい。かと言って通常の業務に加え効率化作業を行うことは組織改善ではあるが今の自分にはメリットがないように思える。いずれスタンダードになるとしてもだ。このような多元平行性判断が消防総務課職員には求められる。それは現場職員にとって技術と「空転」のトレードオフと同じである。技術はいつも役に立つとは限らない。しかしいつそれが花咲くかはわからない。「空転」が常である体系であるがゆえ無駄が99.9%を占める。だからといって人の命だ。無駄をやめるわけにはいかない。訓練とは何か。それはキリがない終わりようのない「業務改善」である。あらゆる意味で体を資本としているので効率化こそが技術の本旨と言える。最も回避すべきは人の死に際しての乖離ではあるがここで役に立つのは多元平行性思考であるように思う。一つの命の喪失は人生の本質的なあり方に疑問を投げ掛ける。しかしいくら考えても出口が見えないときに固執した考え方の違う方向での組み合わせが組み合わさったとたんうまく解けてしまうことがある。そのような意味で消防総務課と現場はまったく同じものなのだ。