高菜

もっとこの僕を愛して。いやな音立てるのも。いやな顔するのも。いやな態度とるのも。みんな愛してほしいからだよ。

子育ては一筋縄ではいかない。だれも私も味わった紆余曲折。通らなけりゃ。

仕事は整然としているのに。家に帰ってくると反抗期の子供が。あなたもそうだったでしょう?表情もうまくない。話し方もうまくない。態度だってどこで自分を出していいかわからない。もっと僕を愛して。そしたらそこから始められそうな気がするのに。

だれかを愛することから始めるなんて。そんな大人じゃないよ。ところが小さい頃からそれを押しつけられると。わがままは心の中に沈んで固まり。狂気になりかわる。遠い未来まで。たぶん死ぬまで。心の闇が消えないでしょう。

子供が変な顔して高菜を食べている。飯は残したくせに。もう腹が減っている。きっとこの子はほっとすると腹が減るんだろう。さっきは憂き顔で食事してた。思春期の主食は愛情かな。なにも押しつけないで。パパの幼少時代とか。オススメしないで。ヤツらはパパに八つ当たり。だけどできることはひかえめな優しさ。なんだろうさ。

仕事は整然としているのに家に帰ってくると反抗期の子供が。きっと一筋縄ではいかない部下も増えてくるんだ。なかなか調子に乗れなくて。たまに調子に乗るとすぐ攻撃的になったり。だけど攻撃してはたたかれることを繰り返して。人は中庸を学んでいくんだろう。中庸なんて気にするべきでもないし。きっと気をつけたってできるもんじゃないんだ。それは魂と魂のポジショニングなんだからさ。君よ小さくまとまりなさんな。自分を信じること忘れなさんさ。最後はやっぱり自分で決めるしかないんだからさ。さっきまでゲームに怒鳴ってた子供がもう笑ってる。こんな素直に。