声と言葉

嘘ばっかの声で虫が鳴いてる。嘘ばっかの声で木々が揺れてる。そう思った瞬間本当の声が聞きたいと思った。だけど言葉に頼った。確かなのはどっち。どちらかに耳をすませばそれはあほになる。それはばかになる。真実の言葉は揺れないだろう。だけど僕は生きてるから。揺れる揺れる。きっと旅行に行きたいと思うのも。家族が愛しいと思えるのも。共鳴が世界に響き渡れば。って思ってるからなんだろう。はじめて正面からそれを見た。だけど自分が中心になるのが少し怖かったんだ。