幸せな3人家族

誰でもいいから愛してると言いたかった。それが真実である限りは。誰かは怒りをぶちまけたかった。こんな私に愛してると言うなんて。愛される努力をしなかった方が悪い。誰かの笑いで私も振り切れるなら。誰でもいいから愛してると言いたかった。真正面から私を愛してくれた人はいない。どこかで声を奪われる。それは世界を愛せという。どこで目線を奪われる。それはかわいくあってという。かわいくあって世界を愛せ。だけど君は幸せな3人家族を望んだ。昔あって今の世界にはないもの。酷くない?今なら君は取り返せるから。その少し先の旦那が浮気するとか。見ちゃだめだよ?そんなのそのあとのお楽しみドッキリ。幸せな3人家族。目を閉じてほんとに思い出してみるよ。バッカみたい。信じられないくらい幸せ。愛し合って。妻が妊娠してた。こぎゃあこぎゃあ泣しかな赤ちゃんのおった。のっぺりとしたバカの俺は。あの時が一番平凡だった気がする。もうひとりじゃないと思ったんだ。ばかに。だれにも愛されたことのないばかに。子供が一番近くにおる人として見よる。手を取ってぐるぐると回ってくれた。ほんとだ。夢だったんだ。