第一声

裁判や国会での発言力は【出だしの第一声】が大切であることは、ベテランになればなるほどわかることだ。だからベテラン議員になればなるほどその第一声の出しどころは心得ているし、余分な発言に力を費やすことはしなくなる。これはもちろん若い子が好きな子に告白するときにも言えることだ。だが、この第一声もいきなり身につけているかといえばそうでもない。それまでにはひたすらに駆け回って人の小間使いをするような下積みも必要であるし、一個一個細かい法規を調べ上げていくような『凡打の山』も必要であるのだ。その意味ではみな同じスタートラインに立っている。とにかくひたむきにできるときにひたむきにやっていたことが結局はこのような第一声につながっていくのだ。