太陽光エネルギー、パワーグリッド

太陽光エネルギーのいいところといえば、パワーグリッドが必要ないところだ。パワーグリッドとはつまり、送電線のことだ。大きな発電所の一箇所から多角的に電気が送られてくるわけではないため、太陽光エネルギーは、停電に強い。蓄電池を兼ね備えていたらなおさらだ。得てして紛争になりやすい地域では、大型の発電所が狙われて攻撃の対象となり、街の機能が停止しやすい。グリッドを持たない太陽光システムが犯罪を防ぎやすいかといえば、一概にはそうは言えないが、大規模発電所の一箇所を狙われて一発で都市機能が麻痺してしまうということは避けられるのだ。そしてこれは石油価格の高騰など、世界情勢や政局不安によって心理的にも不安定になりやすいエネルギー供給源一局集中を回避することにより、幾重にも防ぎやすい都市機能延いては個人の生活基盤を強固なものにすることができる。スーダンウクライナなど、然しも内乱や紛争が起きやすい地域でも、グリッドが破壊されて都市機能を麻痺させようとしてきても、生活を継続させる電力を少なからずは継続させていくことができる。つまりは政局の不安に右往左往させられるのを、半分にまでは抑えることができそうなのだ。たとえそれが中央からグリッドを伝って与えられるエネルギーコストの1.25倍は掛かったとしても、人心によって左右されないパワーの供給源を一つ抱え、また水力や下水メタンなどの供給源と組み合わせていけば、少しの国家や地方政府の不安によっては対応可能なさらに小さなコミュニティーを継続させていく【内なるエネルギー】となるのだ。