銃と車

銃と車。銃も車も圧力を加えて速度を増すものであるが、果たしてわれわれの意識はこれほど飛ぶだろうか。むろん遠くの場所をイメージして、その世界を彷徨うことはある。つまりは外殻としてわれわれのあたまの中を越えるかどうかだ。われわれのあたまのイメージを越えれば、それは〈違う世界〉にいっていることになる。つまりはわれわれは、それを制御できているかどうか。われわれは生まれたときから、銃も車もあるので、むろんその世界に生きているのである。〉制御できていなかった、という事実である。われわれは天地性変、隕石が降ってくるかもしれないし、地震が起こるかもしれない。なにげに平静に暮らしているようでも、実は大きな枠の中ではパニックの中で暮らしているのである。ある意味、『パニックのほうがわれわれを動かしている』もとはといえば、といえる。銃や、たとえば「鍵」というのは、もともとは『自分にとって都合がいいことが、他人にとっては都合がよくない』状況を作り出すものなのである。