福祉。貧しい人が一番失ったものは人の心かもしれない。

復興支援や発展途上国の支援において、「働き方を教える」土嚢一つあれば維持することのできる水はけのよい道路の作り方を教える、これらの福祉が人にゼロから暮らしの動脈を築き上げていく希望を与えるか、といえばうまくいかないこともある。

貧しい虐げられた人がこのような「仕事」や「そのやり方」を教わっても、苦笑いするだけかもしれない。

虐げられつくした人たちが考えるのは「仕事なんかいらない。そんなことより力をくれ!そしたら見境なくおれたちを隷属してきたやつらに同じ目をあわせてやる。」このように考えている。

貧しさを解消するだけでは、おわらない。貧しさを解消することには「おつり」があるのだ。

金持ちも貧しい人も「安心できる居場所」を求めていることには変わりはない。貧しい人にはこの「安心できる居場所」がないのだ。この安心できる場所が力による隷属でできあがっているとしたら、当然だ。われわれの愛とは金持ち相手の商売なのだろうか。