このふたつが何か共通の交換式のようなもので表せる気がしているのは私だけだろうか。あるいはそういった論文がもうあるのかもしれない。私が解するところによるとホログラフィーは「ブラックホールの中での出来事はブラックホールの表面に表れている」ということだ。当然といえば当然でブラックホールの中は光が脱出することができない故、我々が信じてやまないこのふたつのまなこによって確認することができない。だからブラックホールの表面を見ることで中で何が起きているかということを逆算してみようという魂胆だ。できれば見たいですという気持ちが溢れている考えだ。それと我々がかなりの数学的な裏付けをもって使い日々進化を遂げているくりこみについても紫外発散と赤外発散を繋ぐ一大分野となっている。統計力学や熱力学は数学的に「およそ成り立っているだろう事」ではあるが、相転移や臨界現象といった部分はまさに物理と数学がシームレスに繋がろうとしている現場であって、おいそれと「数学的にこうだから」「物理的にこうだから」と納得してしまっては21世紀の科学に進歩がないところではある。私がここの分野に関して思っているのは位相幾何学的に解決するところが大いにあるのではないかというところである。統計や熱力学では「状態は平衡に向かう」という。我々生物でもだ。だか本当にそうなのだろうか。我々が平衡の向こう側に置いてきた「結び目」や「絡み目」があるのではないだろうか。そうじゃなかったら我々の「こだわり」はどうなるのか。誰かが「これが当たり前(平衡)だから」と言ったらそれがよしということになるだろうか。片一方ではそうかもしれない。東大の人が「あの人東大だから」と言われたら世間と本人はそれなりの「平衡」に近いような気持ちも抱くに違いない。ただ私がやっぱり思うのはじゃあその人の「名前」はどうなったのかということだ。東大だからといって親からもらった名前はどうでもいいのか。いや。よくないだろう。つまりだ。それに似たようなことが階層的にホログラフィーやらくりこみやらの間に起こっているだろうと思うのだ。当たり前の事を言ったかもしれない。逆のことが同時に起こるというのは物理じゃ当たり前のことだからだ。そして結び目と絡み目があってブラックホールはより大きな対称性に対して結合定数なしに解けているということだ。