ヒト型ビジョン〈宇宙際タイヒミュラー〉

やわらかい。風もない。誰かのこころのなか?それもわからない。生温かい。温もりに包まれてる。あの顔は何だったんだ?ストップウオッチみたいにこっちを見てる。僕のことなら何も理解してほしくない。言い当てた言葉は失敗してる。いつから正解を言ったら話が終わって…受験からか?違う…都合のいい答えに行く手を阻まれた。『物質』。そうなんじゃないだろうか。パソコンの前で立ち止まる僕らは。物質と感覚をやり取りしてる。あたかも君みたいな暖炉に包まれながら。欲望は留まるところをところを知らない。君は「敵」を倒したかった。僕の望みは前述のとおり。僕がそんな「武器」であり「敵」なんだ。倒せない敵と使えない武器。だから君は空間を遮って。もういいや。ネットに何を求めたんだ?今日を行って。戦った歯ごたえ。熱い息。言ってしまって少しがくんと下がった。さっきまでの高さはもうないよ。今甘えながら女同士のふれあいをしてる。そしたらおやおやまた。君の方が熱い息を吐き出してくるって?トイレを求めてるのは君の方さ。ダメな男冷やした伽藍堂の熱い肉体。それだけでよかったのに。それだけじゃなかったら腐っちゃうのに。兎にも角にもKARADAねえ。敵なんて初めからいなかった。そうじゃなかったら生まれたときから決まってた。君のお父さんは何から逃げて。君のお母さんは何から逃げた?都会で育った君はヒト型ロボットのビジョンで育った。あたかも足りてない。自然にも及ばない。電車でイヤホンを掲げては人のこころを乗り継いでった。どんなに見つめても目があれみたいに飛び出すことはない。簡単にこころふれあえるならそうするが、そうはならないのはひび割れた私のビジョン。こうなりたい自分と、もう一つこうなりたい自分がいて。なれる自分の可能性と。夢の狭間。バカだったりもする。好きといわれて斜のエッジを手に入れた。あちら側からこちら側へ。まるで人権を手にしたみたいに。